子宮頚がん / HPVワクチン

シルガード9®︎は、4価ワクチン以上の予防効果を期待でき、海外では主流のワクチンとなっています。

子宮頚がん

子宮頚がんとは、子宮頚部にヒトパピローマウイルス(HPV)が感染することによって発生する悪性腫瘍です。
子宮頚がんには前がん病変である異形成が存在します。
早期の段階で発見し治療を行えば完治が望める病気です。進行すると、大きな手術が必要となり、状況によっては子宮全摘が必要となる場合があります。
早期で発見することが重要となるため20歳を超えたら定期的な検診が推奨されています。
詳しくは下記を参考にしてください。

https://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=10

HPV(ヒトパピローマウイルス)とは

HPVとは皮膚や粘膜に感染するウイルスで、200種類近いものがありますが、子宮頚がんの原因となるHPVはごく一部です。
日本人の子宮頚がんの原因として多いとされるHPVは16/18/31/33/35/52/58であり、海外で多いとされるHPV45を加えた8種類が日本では高リスクとされています。シルガード9®︎はこれらのほとんどをカバーしており、感染リスクをおよそ90%下げることがわかっています。

HPVへの感染は性交渉によって起こり、経験のある方の80%以上の方が感染すると言われています。
多くの方は自力でウイルスを排除することができますが、一部の方は持続感染を起こしてしまい、長期的な刺激によって細胞が変化し、子宮頚がんの原因となることはわかっています。一方で、どのような方が持続感染を起こしやすいのかということはわかっていません。そのために予防が重要になります。

HPVワクチンとは

HPVワクチンとは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を予防し、子宮頚がんなどの発症率を下げることが期待できるワクチンのことです。

2021年2月24日に、HPV9価ワクチン(9価ヒトパピローマウイルスワクチン)、シルガード9®︎が発売になりました。
これによって、従来の2価(サーバリックス®︎)、4価(ガーダシル®︎)ワクチンでカバーできるHPV6/11/16/18型に加えて、HPV31/33/35/52/58型もカバーできるようになり、子宮頚がんの原因となるHPV型のカバー率は90%に上昇しました。

2013年度より公費で定期接種が可能となっていましたが、副作用の観点から積極的接種勧奨差し控えの方針とされていました。2021年11月12日に差し控えを終了し積極的接種推奨勧奨の方針が再開されています。

小学校6年生〜高校1年生までの女子を対象としたHPVワクチンを、公費負担により接種することが可能です。

HPVワクチンの副反応

主な副反応は、注射部位では疼痛、腫脹、紅斑、そう痒感、内出血、腫瘤、出血が、全身性の副反応としては頭痛、発熱、悪心、浮動性めまい、疲労、下痢、口腔咽頭痛、筋肉痛が報告されています。
日本人に特有の副反応は報告されておりません。

また、過去に報道された子宮頚がんワクチンによる副反応と本ワクチンとの因果関係は証明されていません。
当院でも多くの患者さまが接種されておりますが、現在までに同様の症状を発症された方はいらっしゃいません。

HPVワクチンの接種

HPVワクチンの接種は0ヶ月(初回)、2ヶ月後、6ヶ月後の3回接種で最大効果が得られます。
※サーバリックス®の場合には0ヶ月(初回)、1ヶ月後、6ヶ月後での接種となります。

接種をご希望の方は、お電話(Tel 042-375-5122)にてご予約ください。

【シルガード9®︎の料金】

  • 3回セット:82,500円
  • 1回目:33,000円
  • 2・3回目:各 27,500円

【サーバリックス®、ガーダシル®(2価・4価ワクチン)の料金】

  • 1回目:22,000円
  • 2・3回目:16,500円

【公費】

無料
※公費負担接種が可能な期間は高校1年生の3月末日までとなります。接種希望の際には計画的に予定を立ててください。期間を過ぎますと自費での接種になります。